強権政治について
強権政治を自分なりに定義すると民主主義が定着しておらず、表現、言論の自由が保障されていない国家の政治をイメージします。強権と独裁は紙一重でほぼ同じものだと考えています。
現在は中国の習近平政権やトルコのエルドアン政権が思いつきます。
サウジアラビアのムハンマド皇太子も強権化を進めているといえます。
強権政治のメリットとして国民の意見を尊重しないため、トップダウンで迅速に政策決定ができることが挙げられると思います。
具体的には国際紛争で人道的な問題が起きた時に民意に関わらず介入が素早くでき、結果的に良い結果が得られる可能性があるのではないかと思います。
しかし、やはりデメリットも多いと思います。
人間というものは権力を握ると国のため、国民のために動こうとする気持ちは低下し(もともと独裁者にはないかもしれませんが)自分のさらなる権力の向上や自分本位の行動を起こしがちです。
韓国は独裁国家ではないですが韓国大統領が強大な大統領権限を悪用して逮捕されている様子をみるとわかると思います。
何よりも民意を反映できないことは先ほどはメリットとしてあげましたが大きなデメリットとなります。
国のトップたるもの、深い教養と社会奉仕の精神が必要であり、国民一人一人に寄り添える、国民の生活の質を向上しようという意志を持った人間でなければならず、そのような人間がトップに立つことで、まわりまわって経済が良くなったり様々なメリットが生まれてくるものだと考えています。
自分の支配する人々が不満を持てば、暴動やクーデターが起きかねません。2011年のアラブの春はその好例だと思います。
そのために独裁者はさらなる言論統制、反対勢力の徹底的な弾圧を通してさらに権力を集中させていきます。
結論として、強権政治はメリットよりデメリットの方が大きく望ましくないと考えています。
では、強権政治がはびこってきている現代世界において日本としてどう働きかけることが望まれるか考えたいと思います。
日本は欧州、以前の米国が掲げてきた基本的な価値を積極的に発信していくことが大切です。
かつては世界第二位の経済大国だった日本は年々プレゼンスが低下し、経済成長の著しい中国や新興国に対して世界の注目度、発言力が落ちてきています。
中東和平や北朝鮮の核問題などの諸々の外交問題に対して積極的なアプローチをしていき、日本の世界における存在感をより一層出していくべきだと考えています。
この世界がすべての人にとってより一層平和で安全で幸せな生活がおくれるようになることを願って今日はここまでにします。